君は生まれる前の記憶とかってある？

君は生まれる前の記憶とかってある？

僕はある。

天国にいた時のことを覚えている。

生まれようとした時のことも。

それから、もっと前、

ずっとずーっとはるか昔のことも知っている。

その時は、宇宙人で神様みたいな存在だった。

天国にいた時の記憶は、

だいぶ僕そのものに近いっていうか、

濃いエッセンスが入っている感じがするんだけど、

宇宙人で神様みたいな存在の話は、

実は、僕自身のことかどうかはわからない。

色々混ざっていてさ。

まったく別の意識が大きい気もするし、

だけど、僕の心のどこかにある何かも少し入っているし、

っていう感じ。

何でこんなめんどくさい説明をするかというと、

その記憶のようなものが、本当に自分のことかどうかはわからないからね。

あと、宇宙ってたぶん複雑だからさ、

色々混ざっていて、正直、何が何だかわからないんだよね。

それから一番大事なこととして、妄想かも知れないでしょ（笑

僕はこの辺のバランス感覚は大事だと思っている。

過去に囚われるのは愚かだ。

基本的には、過去など関係なく、

生きることが大事だ。

まあ、とにかくそういう記憶みたいなものを

ある時受信したっていうか、思い出したっていうか。

そんな感じ。

前置きが長くなったけど、

今日話したいのは、宇宙人で神様だった時の記憶のこと。

すっごい昔、たぶん地球に人類がいなかったころ。

一番知的な生命体は野蛮なゴリラみたいな存在しかいなかったころ。

何度も何度も生まれ変わって成長して、

1万年くらい経った。

いよいよ神に匹敵する超パワーを手に入れて

死がなくなり、完全に自由自在な存在になった。

すべてを知りたいと思って、

一人用のUFOに乗って、

まったく知らない宇宙へ旅立った。

神になった僕は、楽しくて興奮していた。

宇宙の色は美しく、飛んでいるだけで楽しかった。

しかし、どうだろう。

宇宙には悲しみが多くあった。

その原因は単純に思えた。

それは生命の質が悪いということ。

何であんなに頭の悪いのがたくさんいるんだ？

悲しみの原因はあの存在達じゃないか？

超パワーを持った神は、

あのようなレベルの低い悪魔みたいな生命を

なぜ放っておくのだろう。

宇宙は楽園だったはずなのに。

そういう悲しみの宇宙を見ていくうちに、

神に対しての強烈な怒りに支配されていった。

ああいう悪魔みたいなものはいなくなっても問題ない。

どうせやり直すのだから。

私が代わりに神の裁きを下してやろう。

そうしたら、宇宙中から神の怒りを感じて、

大量のUFOに包囲されて、いよいよ捕まった。

神に理解されなかったことに絶望した。

この世のものとは思えないほどの絶望だった。

もう何もかも終わりだ。

お前のような存在はあそこで最初からやり直すのだ。

それは、地球のような星だった。

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